『プラスティック・メモリーズ』#04を振り返ったり

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『プラスティック・メモリーズ』#04、演出を担当しました。

ソウタとマーシャの2人が主軸のお話。
マーシャがソウタのお姉さんに見えるように、との指示もあったのでリアクション大きめにしたりしましたが、声優の能登さんの素晴らしい演技もありソウタとマーシャの関係性がうまく伝わっているといいなと思ったり。

現場的にはキネマシトラスのグロスです。
298カット、約5600枚(うろおぼえ)。

作監は伊藤晋之さん。Aパートの終わりとBパート頭のシーン30カットほども作画を持ちつつ、一人で作監をやりきっていただけました。ありがたや。
マーシャ初出の玄関のシーン、マーシャの可愛らしい演技と揺れる胸(!)をかおりさん、盛り上がりのシーンであるソウタの帰宅からソウタの回想までを入江さん、そのままソウタくんのケーキを食べるところからが橘さんと監督級の方々に原画を持っていただけてこの上ない感じです。杉村さんがアバンと後半のツカサとミチルの会話から料理の準備が終わる点描までを担当していると、清水くんがラストのソウタと錆鼠のシーンを担当している他は原画担当=テロップ順だと思います。
藤原さんの監督チェックもありレイアウトから動きまでかなりフォローいただき、これが監督力(ぢから)か!、と勉強させていただく一方でした。自分も頑張らねば…。

そんなこんななプラメモ4話をざっくりと紹介しました。
次の話数へと持ち越しなソウタとマーシャのお話、気になっていただけるような4話であればいいなと思います。

気になる!5話が早くみたい!

鼻息 - 『響け!ユーフォニアム』#02

『響け!ユーフォニアム』#02より

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鼻息。
4枚2k打ち。ブラシではなく色TPで境界にボカしをかけている(と思う)。 

2話は音楽室のシーンが顕著でひし形のような構図が多かった。意図的に意図的な構図を排除した結果だろうか(混乱)。正面顏は本心、内心を話す時に使い、音楽室のギャグシーンでは意図的に人物を斜めから撮る。だからひし形の構図が多くなる。
立ち位置の合わせとか大変そう…。

驚きの瞳の表現とか - 『響け!ユーフォニアム』#01

『響け!ユーフォニアム』#01より。

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目パチを挟んで瞳孔の形が丸から三日月型になり、色の彩度を上げる、という驚いた時の表現が可愛かったのでメモ。技術的には細かいことだけれど、色も変わるので見た人の印象にも残りやすいのでは。

他にはも技術的なことに関する雑感として被写界深度の浅い画面構成が印象的。
横一にキャラクターが並ぶレイアウトでも奥行きをどこかに配置してピントをぼかす(学校の廊下のシーン、ドアが開いていて奥の教室が写り込んでいたり)。見せたい被写体に対して必ず奥と手前を作って奥行きが3段以上になるよう配置(上記の瞳孔についての場面写でも、手前の後頭部、主人公、奥の廊下、しかもわざわざモブの男子生徒を置いて4段の奥行きを作っている)。などなどコンテで練られたような画面作りだと思われる。
別のアニメでもシーンやカット単位では見たことあるし、京都アニメーション作品では最近よく見かけるなあ、ぐらいだったのだけれど一話数を通して画面構成が統一されているのは初めて見た。『たまこラブストーリー』もそんな感じらしいので山田尚子さんの特徴なのかなと。2話は画面構成は全然変わっていたので余計にそう思わせる。

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余談として、主人公のベッドが小さい。
どこまで狙っているのか分からないけれど、ベッドを横から映したアングルが2回あってどちらも同じぐらいの小ささだったので設定的には正しいはず。小学生の頃から同じベッドを使っていると高校生になって足が布団のギリギリだったり小さく感じるよねーという表現かしら。アニメはベッドや机が大きくなりがちなのでしっかりやっているなあと感心するのでした。